大腸カメラ検査とは

当院の大腸カメラ検査の特徴

痛みや不快感が少ない検査に努めます。

大腸は詳しくは直腸、S上結腸、下行結腸、横行結腸、上行結腸、盲腸に分類されます。全長約150㎝ありお腹の中に折れまがって入っています。そのため、そのままカメラを進めてしまうと腸管の粘膜が押されたり引き延ばされてしまい、苦痛を感じてしまいます。腸管を極力伸ばさないように腸の襞を丁寧にめくりながら折りたたんで挿入することでこの苦痛を軽減することが可能になります。この挿入方法を「軸保持短縮法」と言い、当院においてもこの手法を用いて検査を行っております。

腸が長い方や、開腹手術後の方など、それでも痛みのある方は一定数いらっしゃいますので、ご希望の方には鎮静剤を使用して検査を行います。また、観察の際に使用するガスは通常の空気ではなく炭酸ガスを使用します。これは通常の空気や酸素に比較して腸管内の吸収が速いため、検査中や検査後の腹部膨満感や不快感を軽減する効果があります。吸収されたガスは二酸化炭素として排出されます。

患者さんに合わせた前処置を行います

当院では患者様に応じて前処置方法の選択が可能です。大腸カメラを行う前には液体の下剤と水を1-1.5L程度飲用し、腸の中を空っぽする必要があります。中には2L近く飲用してもきれいにならなかったといった方、当日検査をされる方とトイレをシェアしながら準備をされた経験がある方がいらっしゃるのではないでしょうか。当院では、個人個人の普段の排便状況に応じて事前に下剤を服用していただく等の調整を行っています。また、下剤の飲用はテレビとトイレのある専用の個室で周りを気にせずゆっくり準備していただけます。もちろんご自宅での飲用も可能です。

日帰り大腸ポリープ切除を行っています。

検査中にポリープを認めた場合、拡大観察やNBI(狭帯域光観察)を行いポリープの診断を行います。当院ではそのポリープが大腸がんのもととなる良性腫瘍性ポリープ(腺腫といいます)や内視鏡切除可能な早期がんと判断した場合は必要に応じてその場で切除することが可能です。ただし、サイズの大きなポリープなど切除による出血、穿孔(腸に穴が開くこと)リスクが高く、入院下での切除が望ましいと判断した場合などは適切な病院へご紹介をさせていただくこともあります。

安全・快適な検査を目指して

当院で使用する内視鏡や処置具は、日本消化器内視鏡学会が定めているガイドラインに準拠した消毒衛生管理を実施しておりますので、安心して検査を受けていただけます。また、当院ではリカバリールームを用意しています。鎮静剤使用された方は検査後、内視鏡専用の電動リクライニングベッドに寝たままの状態でスタッフがリカバリールームまでお連れします。ご自身で移動することなく、ゆっくり目が覚めるまでそのままお休みいただけます。

大腸カメラ検査をおすすめする方

以下に当てはまる方は大腸カメラを受けましょう

• 便に血が混じる方(血便がある方)
• お腹の痛み、張り、不快感のある方
• 下痢や便秘またはそれを繰り返す等の便通異常がある方
• 検診で便潜血検査陽性と診断された方
• 過去に大腸ポリープを指摘された。または切除歴がある方
• 40歳以上で一度も大腸カメラをしたことのない方
• お酒をよく飲む方、喫煙者(吸っていた)の方
• 家族に大腸がんになった人がいる方

大腸カメラ検査でわかる代表的な疾患

• 大腸ポリープ
• 大腸がん
• 炎症性腸疾患（クローン病、潰瘍性大腸炎）
• 大腸憩室症
• 大腸粘膜下腫瘍
• 虚血性大腸炎
• 痔核

大腸カメラ検査の流れ

大腸カメラ検査の費用

保険診療

（税込）

※切除した個数(領域数)によって値段が異なります。
※上記費用に診察料、薬剤料などが別途かかります。

大腸カメラ検査前後の注意事項

• 検査前日は、体調を整えるため早めの就寝を心がけてください。
• 鎮静剤をご希望の方は、検査後に自転車やバイク、車の運転はできません。バスや電車による公共交通機関やタクシーの使用、ご家族等の送迎の手配をお願いします。
• ポリープ切除を行った場合、切除後数日は出血や穿孔(腸に穴があくこと)のリスクがあります。1週間程度は、ご自宅でも激しい運動・飲酒・遠方への旅行などはお控えてください。※ご自宅での注意事項については、切除後に詳しくご説明します。