上部消化管内視鏡検査とは、一般に「胃カメラ」と呼ばれている検査のことで、鼻または口から内視鏡を挿入し、食道・胃・十二指腸を調べる検査です。粘膜の状態を詳細に観察することができるため、炎症や潰瘍、ポリープの有無だけではなく数ミリの早期がんを検出することもできます。バリウム検査と比較して微小な病変の発見に優れています。
潰瘍や腫瘍などの異常を確認した場合など、必要に応じて内視鏡越しに器具を挿入し組織採取を行う(生検)こともできます。採取した組織は病理診断に提出し、細胞を詳しく検査します。出血性胃十二指腸潰瘍やアニサキス症などで処置が必要な場合も内視鏡越しに器具を挿入し、止血や摘除を行います。検査や処置が特になければ、検査時間は5-10分程度で終わります。胃カメラと大腸カメラの両方が必要とされる方は、同じ日に続けての検査が可能です。